SNSの発達により、テレビ離れともいわれる昨今ですが、まだまだテレビの地上波は強い影響力を持っています。この記事では、
テレビ局が定期的に募集する「番組モニター」について、経験談と採用されるコツを述べてみたいと思います。
テレビ番組モニターの役割は、指定された番組を視聴し感想を提出することです。
NHKや地方局のモニター経験を持つ私が、応募条件や報酬、募集時期、選考レポートのコツを説明しています。例えば、応募レポートには起承転結を意識し、番組の良い点と改善点を具体的に述べることが重要です。
モニターのメリットとしては、スタジオ見学や出演者との交流、テレビ視聴の視点が変わることが挙げられます。
テレビ番組(放送)モニターとは
まずは、番組モニターとは何かです。これは、テレビ局が一般の人を対象に、テレビ局が指定するテレビ番組を視聴して、一定の形式で感想を書いて、その対価にお金をもらえる仕組みがあり、その感想を書く人のことを「番組モニター」と呼んでいます。
番組モニターの応募条件は
私はNHKと地方局の2局で採用されて、NHKは1回、地方局はそれぞれ2回番組モニターとして報酬をいただきました。いずれも、応募条件は、放送が見れる範囲に住む18歳以上の男女でした。高校生以下はNGです。地方局の場合は、引っ越しなどで見れなくなるかもしれないとちょっと応募はきついと思います。
NHKは以下の3パターンがあります
若者モニター…29歳以下、任期半年、応募〆切は毎年2月・8月頃
BSモニター…任期1年、応募〆切は6月頃
地上波モニター…任期半年、毎年、9月頃に前期・後期の募集あり
NHKの地上波モニターを1期だけ務めました。この時は、
1本1,250円計算です。せいぜい600文字程度の感想を書くだけですが、なかなかにおいしい副業ですよね。
地方局のテレビ番組モニターは
地方局の番組モニターは、うちの住む県は地方キー局が3つあります。そのうちの2つでのモニター経験があります。2局の内容はほぼ同じです。
振込は、成果後です。先払いではありませんでした。もし既定のレポートがない場合は、減額という説明がありました。
NHKも地方局も同じですが、今はインターネットでレポートを提出する形式が多いです。一応、紙で提出しますか?と聞いてくる局もありましたが、私は迷わずネットでWordファイルもしくは、専用フォームにてレポートを提出しました。
番組モニターの仕事を副業にする方法
番組モニターになるためには、どうしたらなれますでしょうか?それをご説明いたします。
モニター募集時期を確認する
番組モニターがやってみたくなったかもしれませんが、いざしたいとなった時に、選考がございます。300文字~600文字くらいの事前課題のレポートを提出して、選ばれないとできません。
番組モニターの募集も、半期に一度であれば「2月・8月頃」に次の期の募集をすることが多いようですが、募集が短期間で終わってしまう場合もあるので、しっかりチェックしておく必要があります。
受かる課題レポートのコツ、例文は?
やってみたいけど、どうやったら受かるの?という点が一番知りたいところだと思います。これは、テレビ局側は幅広い年代で男女のバランス、職業なども加味して選ばれます。
同じ属性の人との作文の争いということになります。受かる、採用される課題レポートのコツを3つご紹介します。
コツ①起承転結を意識する
起:自己紹介、番組を選んだ理由
承:番組の良かった点
転:建設的な改善策「ここをもっとこうすれば良くなる」
結:良かった点にもう一度触れ、今後とも期待しています!で〆る
約400文字の構成をこの起承転結に落とし込めば、一定の型ができて、論理的な文章となります。良かった点から、「改善点を述べて、最後にまた褒める」という構成が、マイナスからプラスに転じて、まとまりがあって良いと思います。
番組モニターに選ばれるための応募文の例文は、あえて載せません。これは、載せてしまうとオリジナリティに欠けることにもなります。このコツをご自身なりに落とし込んで文章にすれば良いです。
コツ②レポートに盛り込みたい視点
- 番組の良い/悪いところ
- 改善点
- 構成、進行テンポ
- BGM
- タイトルロゴ・テロップ
- カメラアングル
- 出演者の滑舌、内容、印象、服装
- スポンサーCMの印象
- ゲストの印象・掛け合い
- セットの印象(色合い・作り)
- 自分の職業からどういう視点で書けるか
ただ、面白かった。楽しかったではNGです。感想文ではありません。番組をより良くするために、視聴者の意見を求めているのですから、番組制作側が喜ぶことを書く、という視点が大事です。
コツ③募集要項をよく読む
例えば、NHKのモニター募集の案内文はこちらです!
募集要項を読むと見えてくるポイントがありますよね。そこを気をつけて、レポートを作成しましょう。要項に忠実に答えることができれば、採用に一歩近づくと思います。
番組モニターのメリット
番組モニターになると、在宅で感想を少し書くだけで少しお金をもらえますが、それとは別の楽しみやメリットがあると思います。
スタジオ見学ができるかも
こういうのは、コロナ渦では開催されなかったと思いますが、今は徐々に再開しているでしょう。
また、私が経験した地方局の1つでは、スタジオ見学がありました。が、同時に本社に行って会長さんや専務、取締役などそうそうたる皆さまを前に、テレビの感想を言うという「まるで会社の採用最終面接」なモニター仕事を経験しました。
ただ、謝礼はこれの2時間程度で5000円即金で先払いでいただきました。先払いだったし、まるで最終面接の場面は意地で乗り切るしかありませんでした。
スタジオで出演者と話せる!?
また、番組出演者と直接話をする機会もある場合があります。スタジオ見学のときに、番組に出演しているアナウンサーや気象予報士の人と話をするチャンスがありました。ただ、本番を控えていたので、ゆっくりというわけにはいきませんでした。
テレビの見方が変わる
また、メリットとして、番組モニターを経験してから、テレビ番組の構成に目がいくようになりました。容易な展開では、オチの部分まで予測できるようになりました。これは、仕事で「先を見通す」ときの見えないスキルに繋がっていると思います。
番組モニターとしての心構え
あまり偉そうなことは言えないですが、番組モニターとしての心構えについて、3点述べさせていただきます。
複数回採用されるためには、未提出は絶対NG
番組モニターは、気軽な副業とは言え、立派な仕事、ビジネスです。週に3本程度のレポートの締め切りは、だいたい翌週の水曜日まで。この期限が1度でも守れないことがあれば、次回同じ放送局のモニター採用はないと思った方がいいでしょう。
一応、提出いただけなかった場合は、減額という説明があります。ただ、これをやってしまうと印象がかなり悪くなるでしょう。余程の理由がない限りは、締め切りは絶対。必要なレポートは必ず提出。これは基本中の基本ですね。
モニターレポートは、基本的には褒めまくる
この2024上期、ある局の番組モニターをしました。2024下期もまた違う局のモニターをさせていただいています。私は、モニターレポートでは、基本的に番組の構成や出演者を褒めまくります。
特に、地方局ではアナウンサーの流出が激しいです。本当はキー局のアナウンサーになりたかったけど、地方局しか受からなかったので、仕方なく地方にいる。チャンスがあれば、もっと大きな局で仕事、もしくはフリーになりたい!と思うアナウンサーが多いです。Jリーガーでもいっしょです。野球選手でも。より大きな舞台で力を試したい。
そうしたときに、番組モニターの視聴者意見で励ましてあげられたら、少しでも気持ちよくお仕事をしてもらえるかもしれないですよね。そうした、流出しないでほしいという思いも込めて、感想を書いています。
放送局側の指定番組のレポート提出を守る
これも当然と言えば当然ですが、放送局側がこの日のこの番組は必ず見てレポートを提出してください、というものは必ず守ることが大事です。なるべく見てください、という書き方の番組で、過去にレポート提出しなかったものは私にもありました。減額まではされませんでした。
ただ、NHKは結構指定が多いので、ルールをきちんと理解しないと大変です。こうして作成してくださいという冊子が届いて、読んで理解しないといけません。最初は面喰ってしまうかも。
放送局ごとにフォーマットが微妙に違います。合う合わないがあるでしょうけど、そこは仕事なので、放送局側にきちんと従いましょう。
まとめ
テレビ番組モニターは、割と手軽でお得な副業です。ぜひともできる範囲で応募して、半年で6万円もしくは9万円をいただいてしまいましょう。もし、選ばれなくてもまた半年、1年後に応募のチャンスがやってきます。くじけずに挑戦してみてください!