「薬屋のひとりごと」とは、原作者日向夏先生による中華風ミステリー小説作品であり、多くのファンが魅了されています。
特に、猫猫の養父であるルォメン（羅門）は、その複雑な背景と役割を果たしています。
この記事では、彼（羅門）の魅力や背後に隠された秘密、そして彼が物語にどのような影響を与えているのかを詳しく解説します。
薬屋のひとりごと 猫猫（マオマオ）の養父 羅門（ルォメン）
猫猫（マオマオ）の養父である羅門（ルォメン）は、物語内での主人公の猫猫の成長と関係性において中心的な役割を果たしています。
柔和でお人好しの性格の持ち主で、彼の背後には多くの秘密が隠されています。彼の人物像や背景、そして猫猫との関係について詳しく探っていきます。
羅門（ルォメン）の人物像
羅門は柔和でお人好しの性格の持ち主で、猫猫が生まれ育った花街にある緑青館（ロクショウカン）という高級楼閣の中で薬師として働いています。
薬や毒はもちろんのこと、医術に対する知識も豊富でかなり腕の立つ人物です。一方で代金を貰わないことがあるなど損得勘定が欠落しており、本来は収入に困らない職業でありながらあばら家で質素な暮らしをしています。
そのため猫猫がきちんとお金をもらっているか確認をしたり、後宮で臨時収入を得た際に仕送りをしたり、または食材を土産に持ち帰ろうとするなど、なにかと養娘から気にかけられることが多い存在でした。
羅門は元宦官医官で優秀な人物で、実は羅門は名家である羅の一族の人間で、西方の国に留学するほどの才覚があり、彼の字を真似れば科挙という官僚登用試験に合格できると噂されるほどに、大変優秀な人物でした。
医官として宮廷で働くことになった際、留学していたという理由で先帝の母である先の皇太后に宦官にされたという経緯があります。
そのため、後宮を出入りできる優秀な医官として重宝され、妃達の治療も行っていました。ちなみに、後宮のあちこちに薬草を植え込むという変わったクセがあったため、今でも後宮内のどこかに様々な種類の薬草が育ち、猫猫がそれを収集するというサイクルが出来上がっています。
羅門が猫猫の養父となった経緯
序盤から羅門は猫猫の養父であることが明かされていますが、なぜ羅門は猫猫を引き取ることになったのでしょうか？その原因は、実の父親である羅漢（ラカン）と、母親である鳳仙（フォンシェン）にあります。
羅漢は武術の才はありませんでしたが囲碁や将棋などの盤上遊戯を得意とし、頭の切れる事と家柄のおかげで軍部にて人材登用の仕事を任され出世していきます。
ある日、仕事仲間の付き合いで行った妓楼で、囲碁では負けなしと噂されていた妓女である鳳仙と出会います。その時から二人は、ひたすら囲碁と将棋を繰り返すだけの逢瀬を何年か続けていました。
鳳仙は男性に媚びず当たりがきついことで有名でしたが、一部の好事家からの受けが良かったため身請け話が持ち上がった際に、かなりの高額で競り合いがなされていました。
当時の羅漢では到底太刀打ちできず、彼が鳳仙を身請けすることは不可能となります。素直になれないだけで密かに羅漢に好意を抱いていた鳳仙は、賭け碁を持ちかけて勝負も曖昧なままで夜を共にします。
その後、鳳仙は猫猫を身籠ったことで身請け話は破談となり、妓女としての価値が大幅に下がったことで夜鷹のごとく安い仕事を請け負った結果、梅毒に感染したうえ治療を受けなかったことで末期症状まで進行し、廃人同然となってしまいました。
羅漢は父親からの命令で都から離れざるをえず、その結果戻るのに3年もかかってしまいました。
生まれた猫猫は鳳仙から愛情を受けることはなく、花街に薬師として偶然やってきた羅門に引き取られたのです。ちなみに羅漢と羅門は親戚同士で、羅門にとって羅漢は甥にあたり、猫猫は大姪にあたります。
薬屋のひとりごと 実の父親、羅漢（ラカン） 母親、鳳仙（フォンシェン）
猫猫の実の父親、羅漢（ラカン）と母親、鳳仙（フォンシェン）に関する情報は、物語の中で重要な謎の一部として描写されています。彼らの過去や背景、そして猫猫との関係が、彼女の性格形成や物語の進行にどのように影響しているのかを解説します。
羅漢（ラカン）の人物像
羅漢（ラカン）は、猫猫の実の父親であり、その存在は物語の中で重要な役割を果たしています。羅漢は武術の才は持たないものの、囲碁や将棋などの盤上遊戯を得意としており、その頭の切れることと家柄の良さから、軍部にて人材登用の仕事を任され、急速に出世の道を歩んでいきました。
彼は仕事仲間との付き合いで訪れた妓楼で、囲碁の強さで名高い鳳仙と出会い、その後も何年にもわたって囲碁と将棋の対局を重ねる関係が続きました。羅漢は父親からの命令で都を離れることとなり、彼が都に戻るまでには3年の歳月がかかりました。
その間、鳳仙との間に生まれた娘、猫猫は彼には知らされることなく成長していったのです。
鳳仙（フォンシェン）の人物像
鳳仙（フォンシェン）は、猫猫の実の母親であり、彼女の人生に大きな影響を与えるキャラクターとして描かれています。鳳仙は当初、囲碁の腕前で名を馳せる妓女として花街で活躍していました。
彼女は男性に対して媚びることなく、きつい態度を取ることが多かったため、一部の好事家からは特に人気がありました。
しかし、羅漢との逢瀬の結果、猫猫を身籠ることとなり、その後は夜鷹として安い仕事を請け負うこととなりました。結果、梅毒に感染し、治療を受けなかったために病状は進行し、彼女は廃人同然の状態となってしまいました。
鳳仙は猫猫に対して母としての愛情を示すことができず、その結果、猫猫は羅門に引き取られ、彼のもとで成長していくこととなりました。
まとめ
「薬屋のひとりごと」は、魅力的なキャラクターと緻密な物語構造により多くのファンから愛されています。特に、猫猫の養父である羅門（ルォメン）や実の父母、羅漢（ラカン）と鳳仙（フォンシェン）の関係性は、物語の核心部分を形成しています。
これらのキャラクターに関する深い理解は、作品への没入感を一層高めることでしょう。今後も「薬屋のひとりごと」の世界には、まだまだ知られざる秘密や魅力が溢れていることでしょう。
